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ちんたら療養日記4 

南の国からこんにちは

読破

佐藤亜紀 『1809 ナポレオン暗殺』 文春文庫(絶版の、模様…怒)

いやあ。

教習の合間に読破です。

以前は、大蟻喰さまのご本は合間に読むことができなかったんですけど。

これも鍛錬の結果かしら。

大蟻喰さまの作品は、ですね。

ヨーロッパの文化、政治、戦争、宗教などなど、

教養の部分では到底わたくしめには分かりっこないわけですので、

ここでは割愛させていただきます。

だって!素人目のあたくしにだってそれくらいは分かりますって。

でもですね。

小説という表現媒体の持つ、限界に挑戦したお仕事をご覧になりたいのならば、

大蟻喰さまのお仕事がもっとも良い例になるでしょう。

ここでは、「ストーリー展開」だの、「キャラクターの造形」だの、

そういった、従来の小説では非常に重要なファクターが副次的なものに感じられるほど、

「小説」というストーリーテリング、世界観、芸術、ひいては表現自体に対する、

貪欲だからこそストイックであり極限的なまでの情熱を見ることができます。

これだけ、集中力を要し、かつ再考・再読を要する小説ってあるかしら。

過去の文豪作品の方が、よっぽど気楽に読めます。

作品は、作者の手を離れると読者や鑑賞者の目にゆだねられるとは言いますけど。

それは、双方にとってある程度のレベルをクリアしていることを暗黙の了解にしていると思います。

もちろん、優れた作品は理屈を超えた魅力を持つという事実はありますが。

それでも、表現の持ちうる潜在能力を最大限に発揮した作品である場合は、

それを鑑賞する側もその作者に対して、最大限の敬意を払うべきだと思うのです。

私は大蟻喰さまの作品に対して、そうした敬意を払えている鑑賞者ではないとは思うのですが、

なんとなく、つらつらとそんなことを感じました。

アホだった、それくらいは感覚でわかるもんですのよ。